授業科目の概要
授業科目の概要
教 養 科 目


地表環境の地学 (地球科学)
地質学および地球に関する基礎知識を解説し,地形や土の形成・発達に関わる諸原理を,水のはたらきや賦存形態,風化や運搬・堆積との関係などから解説します.さらに,地表環境の特徴を水・物質循環,人間とエネルギーとの関わりから説明することで,地表環境・社会と地学の関わりについて理解を促します.
数学(解析学)
次年度の専門科目「微積分学」を履修する学生,あるいは将来専門分野において微分法・積分法を使う学生のうち,高校で微分法または積分法を学ばなかった学生のための準備として,1変数関数の性質を微分法および積分法を用いて学習します.
数学・身近な数学(環境のための数学)
環境問題に関する学問を学ぶために必要な,数学の基礎的な知識を習得するための入門コースです.線形代数学・微積分学・統計学を中心に,次年度以降農学・工学・生物学・経済学といった環境に関連する分野に生かすための数学的な考え方を学習します.
物理学



100番台:農学および自然科学に関する基礎学力を身につける科目群


水と土の力学入門
地域環境工学カリキュラムでは,農地の保全や改良,灌漑排水のための水利施設など農業生産の基盤整備を行うための工学的手法について学びます.具体的には,2年次後学期から3年次に渡って生産基盤の整備を行う上での基礎となる水理学,土壌物理学,応用力学,土質力学など水や土の力学的性質について学修します.この講義では,これら一連の専門科目を理解する上での基礎となる土と水の物性について,高等学校レベルの物理学をベースにして学びます.
統計学Ⅰ
実験データや現地調査データを整理し,評価することは,理系で学ぶ上で必須です.この授業ではデータを処理・比較するための中心的な方法である統計学について学びます.基礎から始めて,推定・検定の基礎と,相関分析,単回帰分析まで修得することをこの授業の目標とします.
微積分学
微分法,積分法は自然現象や社会現象を式で表し,それらの変化を分析するのに必須のものです.微分と積分の基礎について問題演習を行い,これらの現象を記述する微分方程式を解いたり解析したりするための基本を学習します.特に,偏微分やテイラー展開について学びます.
線形代数学
線形代数学は,自然系分野は勿論,経済学の分野でも幅広く用いられる,数学の基礎分野です.ベクトル,行列,線形写像などの基礎知識や計算技術を学びます.
情報処理基礎
研究だけでなく会社での一般的な業務を行う上で情報処理の技術は必要不可欠です.本授業では,情報処理の中でも最も一般的に利用されているMicrosoft Excelの高度な利用技術の習得を演習形式で学びます.
力学
力学は自然科学のもっとも基礎的な学問であり,自然現象における様々な基礎概念の形成にとって根幹を成す学問です.この講義では,微分方程式として数学的に記述される運動法則を理解し,その運動を系統的に論じることにより,質点の力学の基礎知識と応用の力を身につけます.
環境保全学
環境問題の多くは,解決方法を誤ると,さらに環境を悪化させる可能性があります.地球環境問題と地域環境問題などスケールの違う環境問題,地球人口と農業の環境問題などジレンマを抱えた環境問題などに潜む共通の原因を突き詰めて考えることが必要です.その上で,環境問題とらえ方を理解し,その問題の解決方法について学びます.
農環境政策学
先進国における農業政策の変化について,「価格支持から直接支払へ」「生産力主義から環境主義へ」という2つの視角から考えます.
フードシステム学
農業生産から食品の加工・流通をへて最終消費に至る流れ全体をとらえる視点をフードシステムと呼びます.本講義では,現代のフードシステムをめぐる政治・経済・社会現象を理解するための基本的な概念・考え方を学びます.
国際農業論
世界農業は食料の不足と過剰という併存構造を示していますが,世界農業を規定している人口増加,経済発展,技術進歩,資源制約,地球環境問題などの主要因の動向を振り返ってみることを通じて,21世紀の世界の農業・農村の展開方向を学習します.


200番台:専門科目を学習するための基礎知識を習得する科目群


測量実習
実際に測量器材を用いて測量を行うことで,屋外での測量技術をひととおり習得します.地物(点)の距離,高さ,角度を求めるための器材の操作法を身につけた後,地物の位置を図面に記述する方法,測定誤差の扱い等について実践的に学びます.
水文学
水は人間のみならずすべての生物にとって必要であり,農業生産を行うための最も重要な資源です.一方で,水は洪水等の災害をもたらす直接的原因ともなります.水文学では,人間が文明を発展させるために水を制御し,資源として有効に利用するための知識,またその技術体系について学びます.
土壌物理学
土壌は,水分と空気と温度を適度に保って植物の発芽の条件を整え,水や養分を絶え間なく植物に供給し,物理的にも植物を支えます.このような土壌の大切さを理解するとともに,土の中で起こる様々な物理的な現象,そのメカニズムの概要を学びます.
水理学
河川や湖沼,水路や貯水池等での水の流れに関する物理現象を学習します.連続の式,ベルヌーイの定理,運動量保存則を農業用水路(開水路,管水路)に適用する方法を学びます.
応用力学Ⅰ
多くの構造物は主に柱や梁などの部材で構成されています.構造物にはそれ自身の重さに加え,外部からの力が作用しますが,部材が十分な強度を持たないと破壊を引き起こします.一方,必要以上の強度を持つことは費用の点で無駄が生じます.この講義では,応用力学の中の材料力学を中心に学びます.材料力学では部材に働くせん断力や曲げモーメントの計算方法と,ひずみや断面応力について学びます.
測量学
農業や農村を保全・管理するためには,第一に現地の状況を正確に知ることが不可欠です.測量技術はそのための重要な方法です.この授業ではそれについて具体的に学ぶのと同時に,データの処理の仕方,特に「誤差」の扱い方について,実践的に学びます.
生物生産機械学
生物生産機械の分類と特徴,対象作物ごとに解説を行うとともに,種々の生物生産機械の構造について説明します.
地域計画学
住民参加型の地域計画手法として,地域づくりのためのワークショップ手法を講義と実習によって習得します.また,過疎化や混住化による地域社会の機能の低下や,減災・防災など,現在の農村で克服すべき様々な課題を明らかにしながら,ワークショップ手法を地域づくりの現場で適用していくための課題や条件を学びます.
農業気象学
作物や家畜に及ぼす環境要因の影響について,物理学的側面から学習します.
プログラミング基礎
コンピュータの全ての動作はプログラムによって制御されています.自分でプログラムが作れると,コンピュータに思い通りのことがさせられるようになります.広く使われているコンピュータ言語Visual Basicを勉強して,自分で簡単なプログラミングができる力をつけるようにします.
農業情報学
IT技術は農業の生産・流通・販売など様々な現場で活用されてきています.本授業では,近年の農業現場におけるIT化の現状や動向を解説するとともに,実際に利用頻度が高いIT技術として,データベースを取り上げ,その利用と構築に関する技術を習得します.
環境調節工学
植物生育に関与する光,温度,湿度,二酸化炭素,風速などの環境要素,およびそれら要素に対する植物の応答についての計測制御方法について理解を深め,植物の生育に好適な環境調節方法を解説します.
熱力学
作物の生産基盤としての土や灌漑水など農地を取り巻く環境を科学的に捉え,農地土壌で起こる様々な溶質の移動現象を定量的に評価する上で,物理化学的手法を用いることは極めて有用です.そして,物理化学を理解するためには,熱力学の基礎を修得することは必須です.この講義では,熱力学の基本法則を学び,物質の平衡や移動量を定量的に取り扱えるようにするために,ギブスの自由エネルギーと化学ポテンシャルの意味を理解し,溶質の輸送と拡散,農地土壌で起こる様々な反応現象について学びます.これによって,農地土壌における水と溶質の物質移動や変化を理解することができ,生産基盤としての農地の保全や改良のための基本的な技術を修得することができます.
統計学Ⅱ
主として正規分布に基づく1変量の統計の理論と実際について,Excelによる演習を交えて学習します.
農業生産システム学
農業生産システムとは,将来にわたって農業生産性,競争力,収益性等の点で優れているとともに,天然資源を保全し,環境の保護に役立ち,健康や食物等の安全性をも増進するような農業を意味しています.本授業では,今までの近代“慣行”農法を越えて,資源・環境の保全と健康・安全食物の生産・供給の両立という要請に応えた農業生産システムのあり方について理解を深めます.
共生社会システム論
現在の社会システムは何処が持続不可能なのか,様々な社会問題発生のメカニズムを理解し,それらを克服する新しい社会像として自然と人間の共生,人間と人間の共生を重視した共生社会システムの在り方を展望します.
農業経営学
農業経営に関する理論的・実践的問題について解説するとともに,日本の農業経営の発展方向について事例を通じて考えます.
社会学
社会学における古典理論とその基本的視点について学ぶと共に,こうした視点を現代における農村,地域,環境問題に対して活かす際の社会学的アプローチを学びます.
政治経済学
1.政治経済学の基礎知識の解説.2.資本主義経済の基礎理論の解説.3.資本主義経済と環境・農業との関係に関する解説.4.必要に応じて,生命系経済学,エントロピー経済学,環境ガバナンス論等関連諸分野の成果を援用し,講義します. 5.一部,公務員論文試験のテーマに関わる講義をし,その準備の基礎とします.
近代経済学
現代の資本主義経済システムのしくみを数理モデルによって説明する近代経済学について,その基本をなすミクロ経済学とマクロ経済学を中心に学びます.


300番台:高度な専門性を習得するための科目群,特殊性の高い専門科目群


農地環境工学
農地を適切に整備し,管理することは,地域環境科学という学問分野が抱える大きな責任のひとつです.この授業では,農業・農村を取り巻く状況の変化を踏まえながら,農地における水の動きや土のはたらき,営農技術や整備方法などについて学びます.そしてこれからの農業・農村の維持と発展,また環境との調和のためには,農地をどのように保全していけばいいかについて考えます.
農業水利学
農業収量を増加させるためには,灌漑が大きな役割を持っています.農業に利用される灌漑用水の水資源の特徴とそれがどのように利用されるかについて理解を深めます.水田灌漑や畑地灌漑の農業用水を新規開発する場合の必要水量の決定方法を理解し用水計画を立てられる力を養います.また,農業に被害が生じないように排水計画についても理論的な理解を深めます.
応用力学Ⅱ
応用力学Ⅰでは主に部材の材料力学を中心に学びますが,この講義では構造物の設計に必要な力学について学修します.具体的には,小河川や用排水路に架設される橋梁や灌漑・排水を効率よく行うために必要な水利構造物について,安全かつ合理的な設計ができるように構造力学の基礎を学びます.
地理情報学
地理情報学とはコンピュータで取り扱う地図に関する学問です.コンピュータ上で様々な地図を用いることで,新しい情報を容易に得ることができます.しかし,そのためには地図に関する様々な知識が必要となります.その知識を学ぶとともに,地理情報とは密接な関係にあるリモートセンシングの解説をします.最後に,実際にデータを用いてデータの処理を行います.
水理実験
屋内の開水路実験装置やレイノルズ実験装置などを用い,実際の水の流れを観察・記録します.水理学の理論を用いて実験データを解析することで,水に関する力学の諸現象についての理解を深めます.
水理学演習
水理学演習では,実際に問題を解くことにより,水理学の講義で学んだ知識の理解を深めることを目的とします.演習問題を例示し,問題の考え方,解き方を解説します.その後,他の問題について各自が課題発表し,レポートとして提出します.また,演習問題には公務員試験問題も含まれます.
農村計画学
農村という地域・空間,農村計画の歴史・体系を解説します.続いて,農村計画を構成する様々な計画(空間と環境の計画,生活環境整備,環境の保全管理,社会・コミュニティの計画,経済活動に関係する農業,観光,エネルギー等に関わる計画)を説明し,さらにドイツ,イギリス等の外国の農村計画と様々な農村計画の実践例を紹介することで,農村計画の体系的な理解を促します.
農業生産システム学実験実習
農業生産システムにおいて重要な役割を果たす農業機械,環境計測装置,また施設栽培における環境制御装置などについて実験と実習を通して理解を深めます.
プログラミング演習
プログラミング基礎の内容を受けて,演習を行います.このため「プリグラミング基礎」を履修していることが前提となります.アプリケーションをゼロから完成させるまでの過程を経験します.
流域管理論
持続的な食料生産と水資源の利用のため,水資源や土地の合理的活用を流域レベルで実施することは重要な課題です.この流域管理の考え方,管理政策の現状と課題について学習します.
農業土木施設学
生産性の高い農業生産を行うためには,様々な施設が必要です.ここでは,水利施設などに代表される公共性の高い基幹的な施設を対象にします.具体的にはダムなどの水源施設,用水の取水・輸送・配分のための灌漑排水施設(水路工)や基礎工,斜面安定,軟弱地盤対策などです.これらの施設は,構造物の力学解析や水理学などの流れの解析,土質工学,鉄筋コンクリート工学を基に設計されています.この講義では,施設の安全性と機能を十分に確保するように設計するための基礎的な事項を解説します.
地域政策学
優良農地保全,農地集積,土地改良,条件不利地域対策,農村資源管理施策など,農村空間を良好に管理・利用するため制度を,@背景や歴史,A内容,B運用実態と課題から学びます.
地域環境ガバナンス論
1.ガバナンスの概念について基礎的な知識を解説.2.地域ガバナンスについて,農村部の地域づくりや都市部のまちづくりなどを対象として解説.3.環境ガバナンスについて,行政や市民などの取り組みを通して解説.4.一部,公務員論文試験のテーマに関わる講義をし,その準備の基礎とします.
環境マネジメント論
環境・エネルギー問題を例に環境対策や環境マネジメントの必要性などを解説し,CSR,環境報告書の実例等を示して組織の社会的責任への理解を深めます.次に,ISO14000シリーズを説明することでEMSの体系と内容を説明し,さらに環境政策や環境保全の展開に必要な人材,体制などを,地域の多様な主体の役割や連携,ソーシャルキャピタルやネットワークなどの観点から解説します.
環境経済学
近代経済学の理論が適用されないところで起きた環境問題について,その原因,対策および分析方法を経済学の枠組みから学びます.
農業食料経済学
食料にまつわる経済について学びます.経済学の基礎を必要に応じて復習しながら進めます.
農業食料社会学
食と農のグローバル化が進む中で生じている様々な変化とその対抗的動きについて,これらをどのように社会学的観点から理解できるか,またその社会経済文化的意義について概説します.
計量経済学
Excelを使った演習を中心に,自分で自然現象や社会経済現象を数量的に把握し,計量的に評価及び予測が行える能力を習得します.
食品流通システム学
食品の流通は,いわゆる工業製品とは異なった部分があります.そこを中心に学びます.
比較農政学
「なぜ農業・農民は政策的保護の対象となるのか?」,産業としての農業の特殊性を考慮に入れながら,経済理論・歴史・国際比較という3つの軸から考えます.
農業史・環境史
農業と環境の歴史について,主として日本とヨーロッパを対象に講義します.日本に関しては,おおよそ,近世から昭和戦前期までを,ヨーロッパに関しては,おおよそ,中世から20世紀前半までの歴史を扱います.
土壌物理実験
土壌中で起こる様々な自然現象ならびに土壌の工学的な性質を物理的な視点から捉え,それを通じて我々の住む環境における土壌の役割について理解できるよう,実験を行います.また,各種データ処理方法と計算方法についても,実践的に学習します.
農業安全管理実習
農業の規模拡大に対応した,大型農業機械の操作,運用および安全作業に関する素養を養います.また,大型特殊自動車(農耕用)免許の取得を希望する学生に対して便宜供与を行います.